歯の質

歯は柔らかい象⽛質の周りを硬いエナメル質が覆う構造になっています。歯質は遺伝的な要素や年齢、お薬の関係など改善出来ない部分と、歯磨き習慣、⽣活環境、フッ素など改善出来る部分があります。

細菌

虫歯菌の種類・数により、虫歯の進⾏具合が変わってきます。お口の細菌の中で虫歯菌が占める割合も関係してきます。

糖分

砂糖の多い⾷事・間⾷をすると虫歯菌が酸を産⽣し、歯質を溶かして⾏きます。逆に、糖がないと虫歯菌は活動が鈍くなります。

時間

⾷事の後は虫歯菌が酸を出すためお口の中が酸性になりますが、唾液の作⽤によって弱アルカリ性に戻っていきます。酸性になっている時間が⾧いほど虫歯リスクが上がるため、⾷事の頻度や時間も虫歯予防に重要です。

早期発見・早期治療の重要性

虫歯は早い段階で見つけて治療するほうが、治療時間も短く、歯に対する負担も少なくなります。とくに異常がない場合でも歯科医院で定期的な虫歯チェックをおこない、早期発見・早期治療に努めましょう。

C1初期の虫歯

歯の表⾯のエナメル質が、わずかに溶けている状態。まだ痛みもなく、定期検診で⾒つける事ができた場合、早期に対応できます。

治療法

適切な歯磨きやフッ素塗布などで歯の再⽯灰化を促せば、治癒できるケースもあります。基本的には歯を削りません。

C2歯の内部まで進行した虫歯

エナメル質の内側にある象⽛質にまで溶解が進んだ状態。「冷たいものがしみる」といった症状で気づく事があります。

治療法

最⼩限の範囲で虫歯を削り、直接材料を詰める（レジン修復）か型を取って詰め物を作ります（インレー、クラウン）。

C3神経まで進⾏した虫歯

虫歯が、歯の内側の神経まで達した状態。「冷たいものがしみる」「噛んだとき痛む」といった症状が加わり、後に激しい痛みに変わります。

治療法

神経を取り除く治療を⾏い、被せ物で治します。根の中の感染をきれいに取り除く必要があるので回数がかかる場合があります。

C4歯冠が⼤きく失われた歯

歯冠部分がほとんど溶けてなくなり、虫歯が歯根まで到達した状態。神経が死んで⼀旦痛みがなくなりますが、歯根の先に膿が溜まる事で、再び激しい痛みが⽣じます。

治療法

抜歯を⾏い、抜歯後はインプラントやブリッジ、⼊れ歯で噛む機能を回復させます。

虫歯がある場合は、感染した歯質をきれいに取り除いていきます。過去に治療している歯については、被せものや内部の詰めものを除去していきます。

ファイルという細い針を使って、根管内の細菌や汚染物質を丁寧に取り除いていきます。また薬剤を使って、根管内をできるかぎり無菌に近い状態にしていきます。

最後に被せものを作製し、歯に装着したら治療は終了です。

⾦属を使わない部分⼊れ歯です。弾⼒のある素材を⽤い残っている歯を⽀えながら⼊れ歯⾃体も安定させる部分⼊れ歯です。

利点

⾦属を使用しないため、審美性に優れています。合わなくなってた時に修理対応可能です。

欠点

樹脂製のため、厚みは保険の義歯と同じです。

金属で⼟台（床）を作ります。

利点

義歯の裏側を金属にする事で、薄く作成する事ができます。熱伝導も良好で、レジンに比べ装着時の違和感が少なく食べ物の味が分かりやすくなります。

欠点

費⽤は⽐較的⾼額になります。歯茎が痩せるなど、内面が合わなくなってきた時に調整が困難です。

ブリッジとは、欠損している歯の両隣の歯を土台にし、連結した被せ物で橋渡しをする治療法です。

利点

セメントで固定するため、入れ歯と違い付け外しの手間がありません。噛んだ時の感触は天然の歯に近くなります。

欠点

被せ物を作るため、両隣の歯を大きく削る必要があります。場合によっては神経を取る必要があります。橋の下に汚れが溜まりやすく、お手入れの難易度が少し上がります。連続して3本以上の欠損がある場合は適応になりません。